うなぎ業界 価格・仕入れ 2026年版 2026年7月15日

うなぎの価格はなぜ高騰する?
シラスウナギ不漁の構造と店舗経営への影響【2026年版】

うなぎの価格は長期的に上昇傾向が続いています。「昔はもっと安かった」という声はよく聞かれますが、これは一時的な需給の乱れではなく、うなぎという食材が抱える構造的な問題に根ざしています。本記事では、価格高騰の根本原因であるシラスウナギ(稚魚)の資源問題を分解し、それが店舗経営にどう影響するのか、そしてうなぎ屋がこの環境下で取るべき対策を、専門店の視点で解説します。

うなぎ価格高騰の根本原因はシラスウナギにある

うなぎの価格を決定づけているのは、シラスウナギ(うなぎの稚魚)の漁獲量です。日本で流通するうなぎの大半は養殖ものですが、その養殖は「完全養殖」ではありません。ここに価格高騰のすべての原因があります。

養殖うなぎは「天然の稚魚」から育てられている

一般に「養殖うなぎ」と呼ばれるものは、天然のシラスウナギを捕獲し、養殖池で育てたものです。つまり出発点は天然資源であり、稚魚が獲れなければ養殖そのものが成立しません。卵から育てる完全養殖は技術的には成功しているものの、商業ベースでの量産には至っていないのが2026年現在の状況です。

うなぎ養殖の技術的な現状についてはうなぎ養殖の現状と仕組みで詳しく解説しています。

シラスウナギの漁獲は年ごとの変動が大きい

シラスウナギの漁獲量は年によって大きく変動します。不漁の年には稚魚の価格が跳ね上がり、それが半年〜1年後の成鰻(食用サイズのうなぎ)の価格に直結します。この時間差があるため、価格の見通しが立てにくいのもうなぎという食材の特徴です。

構造的な問題である理由

天候や海流の変化に左右される天然資源に依存している以上、供給量を人為的にコントロールできない——これがうなぎ価格が高止まりし、かつ変動しやすい根本理由です。

価格高騰を加速させる4つの要因

シラスウナギの資源問題に加えて、複数の要因が価格上昇を後押ししています。

要因1:国際的な需要の増加

うなぎを消費するのは日本だけではありません。アジア圏を中心に需要が拡大しており、限られた資源の奪い合いが起きています。日本が「買い負ける」場面も生じるようになりました。

要因2:資源保護の動き

ニホンウナギは資源状況への懸念から国際的な保護の議論の対象となっており、漁獲や取引に関する規制強化の可能性が常に存在します。規制は資源回復のために必要ですが、短期的には供給を絞る方向に働きます。

要因3:為替と輸入コスト

輸入うなぎや輸入稚魚に依存する部分では、為替変動が仕入れ価格に直接跳ね返ります。円安局面では調達コストが上昇します。

要因4:燃料費・物流費・人件費

養殖には水温管理のための燃料が必要で、冷蔵・冷凍での輸送コストもかかります。エネルギー価格や物流費、人件費の上昇分も、最終的な販売価格に含まれていきます。

価格高騰が店舗経営に与える3つの影響

仕入れ価格の上昇は、うなぎ屋の経営に具体的な形で影響します。

影響1:原価率が読みにくくなる

うなぎ屋の原価率はもともと35〜40%前後と飲食業の中でも高めです。仕入れ値が変動すると、想定していた原価率が崩れ、利益計画が狂います。一般的な飲食店の原価率については飲食店の原価率の平均で解説しています。

影響2:値上げのタイミングに悩む

仕入れが上がっても、すぐに販売価格へ転嫁できるとは限りません。値上げによる客離れを恐れて価格を据え置けば、利益が削られます。かといって頻繁な値上げは常連客の信頼を損ないます。この判断が経営者の腕の見せどころです。

影響3:仕入れ先の確保競争が激しくなる

供給が絞られる局面では、そもそも「安定して仕入れられること」自体が競争力になります。個人店が単独で有利な条件を引き出すのは容易ではなく、規模の差が出やすい部分です。

経営指標価格高騰時に起きること
原価率想定より上振れし、利益を圧迫する
客単価値上げが必要になるが、判断が難しい
仕入れ量確保競争が激化し、量の安定性が下がる
資金繰り仕入れ支払いが先行し、運転資金の厚みが要る

価格変動リスクを個人で抱え込まない方法

猫家FCは本部が仕入れルートを担うため、加盟店は価格交渉や調達の不安から解放されます。
仕入れの仕組みと収支モデルをご確認ください。

うなぎ屋が取るべき5つの対策

価格高騰そのものは個店ではコントロールできません。しかし、影響を小さくする打ち手はあります。

高原価業態の鉄則

うなぎのように原価が重い業態では、「原価を下げる」努力と同じくらい「固定費を軽くする」ことが効きます。客席を持たないテイクアウト専門は、家賃と人件費を構造的に抑えられるため、価格高騰局面に強いモデルといえます。

仕入れリスクを本部が引き受けるという選択肢

うなぎの価格変動は、個人経営者にとって努力ではどうにもならない外部要因です。だからこそ、このリスクを一人で抱え込まない体制を選ぶという発想があります。

本部の一括仕入れルートを利用する

猫家FCでは本部がうなぎの調達を担当します。加盟店は価格交渉や仕入れ先開拓に労力を割く必要がなく、経営者は集客と店舗運営に集中できます。

テイクアウト専門で固定費を構造的に抑える

猫家FCは客席を持たないテイクアウト専門モデル。10〜15坪程度の小規模物件・省人化運営により、家賃と人件費を抑えます。原価が読みにくい業態だからこそ、固定費の軽さが利益を守ります。

初期投資350万円で始められる

開業時の投資が軽ければ、回収の負担も軽くなります。価格変動という不確実性がある中で、大きな借入を背負わずに始められることは、経営の安全性に直結します。

まずは、あなたの地域で出店できるか確認しませんか?

猫家FCは地域1店舗限定
気になる地域の空き状況は、早い者勝ちです。まずはお気軽にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

うなぎの価格はこれからも上がり続けますか?
将来の価格を断定することはできませんが、供給が天然のシラスウナギに依存しているという構造は当面変わらないと考えられます。完全養殖の商業化が進めば状況は変わり得ますが、2026年時点では量産に至っていません。国際的な需要増や資源保護の動きも、供給を絞る方向に働きます。
なぜ養殖なのに価格が安定しないのですか?
「養殖うなぎ」は天然のシラスウナギ(稚魚)を捕獲して育てたものだからです。卵から育てる完全養殖は技術的には成功していますが商業ベースの量産には至っておらず、出発点が天然資源である以上、漁獲量の変動がそのまま価格に反映されます。
うなぎ屋の原価率はどれくらいですか?
一般に35〜40%前後とされ、飲食業の中では高い部類に入ります。一般的な飲食店の原価率の目安が30%前後といわれる中で、うなぎ屋は原価負担が大きい業態です。そのため価格設定・ロス削減・固定費管理の重要性が高くなります。
価格高騰の中でうなぎ屋を開業するのは無謀ですか?
無謀ではありませんが、原価が重く変動しやすい前提での設計が不可欠です。具体的には、固定費を軽くする(小規模・省人化・テイクアウト専門)、仕入れの安定性を確保する、価格に見合う価値を訴求する、という3点が要になります。
個人店でも安定した仕入れルートは確保できますか?
可能ではありますが容易ではありません。供給が絞られる局面では取引実績や仕入れ規模がものを言うため、個人店単独では条件面で不利になりがちです。共同仕入れやFC本部の一括仕入れを利用して調達力を補う方法が現実的です。