うなぎ屋の秋冬・オフシーズン対策
土用の丑の日以外で売上をつくる【2026年版】
うなぎ屋の経営で最も難しいのが夏を過ぎた後の秋冬です。土用の丑の日という強力な需要期がある反面、その反動で売上が大きく落ち込みます。しかし家賃や人件費といった固定費は、売上が落ちても変わらず発生します。本記事では、なぜ秋冬に落ちるのかを整理したうえで、この時期に売上をつくる具体策と、年間を通じた平準化の考え方を解説します。
目次
1. なぜ秋冬に売上が落ちるのか 2. 対策1:贈答需要を取りにいく 3. 対策2:秋冬ならではの「食べる理由」をつくる 4. 対策3:夏の客を秋冬につなげる 5. 対策4:閑散期は「仕込み」の時間と捉える 6. 根本策:固定費を軽くしておく 7. よくある質問(FAQ)なぜ秋冬に売上が落ちるのか
理由1:行事需要がなくなる
うなぎの需要は土用の丑の日という行事と強く結びついています。この日が過ぎると、うなぎを食べる「きっかけ」そのものが世の中から消えるため、需要が急激に細ります。
理由2:「夏のスタミナ食」というイメージ
うなぎは夏バテ対策の食べ物という認識が広く定着しています。涼しくなると「今うなぎを食べる理由」が客側に生まれにくい——これが秋冬の構造的な弱さです。
理由3:競合する行事食が増える
秋から冬は、他の季節商材や行事食が次々と登場する時期でもあります。食の選択肢が増える中で、うなぎが選ばれる場面が減ります。
課題の本質
秋冬の課題は「客が減る」ことではなく、「うなぎを食べる理由が客の中に無くなる」ことです。したがって対策は、集客手法ではなく「食べる理由をこちらから提示する」ことになります。
対策1:贈答需要を取りにいく
秋冬に最も相性が良いのが贈答・ギフト需要です。
需要期が閑散期と重なる
お歳暮・年末年始の帰省手土産・お正月といった贈り物の需要期は、うなぎ屋の閑散期と重なります。ここに商品を用意できれば、売上の谷を直接埋められます。
「自分で食べる」以外の動機をつくる
秋冬は「自分がうなぎを食べたい」という動機が弱まる時期です。しかし「誰かに贈る」という動機は季節に関係なく発生します。むしろ年末に向けて高まります。
準備は夏のうちに
化粧箱や熨斗などの資材は先に手配が必要です。土用の丑の日が終わった直後から準備を始めるのが実務的なスケジュールになります。詳細はうなぎのギフト・贈答需要を取り込む方法をご覧ください。
対策2:秋冬ならではの「食べる理由」をつくる
客が理由を思いつかないなら、こちらから提示するのが販促の役割です。
行事・記念日に紐づける
- 敬老の日:高齢の家族への贈り物・ごちそう
- 七五三・入学祝いなどの祝い事:ハレの日の食事として
- 年末年始:帰省時のもてなし・正月のごちそう
- 受験シーズン:験担ぎ・栄養面での訴求
「寒い季節だからこそ」の訴求
うなぎは夏の食べ物というイメージが強いですが、栄養価の高いごちそうという価値は季節を問いません。「寒い時期にしっかり栄養を」という切り口は、夏とは別の需要をつくれます。
家族の集まりに寄せる
年末年始は家族が集まる機会が最も多い時期です。人数分をまとめて買う需要は、単価も自然に高くなります。持ち帰り業態と特に相性が良い切り口です。
対策3:夏の客を秋冬につなげる
最も効率的なのは、すでに来店した客に再来店してもらうことです。
土用の丑の日は「顧客リストを作る日」
土用の丑の日は、うなぎにお金を払う意思がある人が一年で最も多く集まる日です。この日にLINE登録などの導線を用意できていれば、秋冬に直接告知できます。
閑散期の告知は既存客が中心になる
秋冬は新規客の獲得が難しい時期です。だからこそ既存客への直接的な告知が売上の柱になります。チラシや広告と違い、LINEはコストがほとんどかからない点も閑散期向きです。
順番が重要
夏に顧客リストを作り、秋冬に使う——この順番を意識できているかどうかで、閑散期の売上は大きく変わります。リピーター施策はうなぎ屋のリピーターを増やす方法で解説しています。
対策4:閑散期は「仕込み」の時間と捉える
売上が落ちる時期は、時間が生まれる時期でもあります。この時間の使い方が翌年の差になります。
- 繁忙期の振り返り:仕入れ量・オペレーション・人員配置の課題を記録する
- 翌年の準備:予約の受け方、告知のタイミングを設計し直す
- オペレーション改善:手順の見直しや標準化を進める
- 数字の総点検:原価率・固定費・損益分岐点を再計算する
「暇だから何もしない」が最悪
閑散期に何もしなければ、翌年もまったく同じ結果になります。売上が落ちる時期があること自体は業態の特性であり、問題はその時間を使えているかどうかです。
根本策:固定費を軽くしておく
ここまで販促面の対策を挙げましたが、最も確実な閑散期対策は、そもそも固定費を軽くしておくことです。
売上の波は完全には消せない
どれだけ施策を打っても、うなぎ屋の季節変動を完全になくすことはできません。だとすれば、売上が落ちる月でも耐えられる費用構造にしておくことが、経営の安全性を決めます。
猫家FCの考え方
猫家FCはテイクアウト専門・省人化により、家賃と人件費を抑える設計です。客席を持たないため広い店舗が不要で、接客人員も必要としません。
加えて初期投資は350万円から。借入が小さければ毎月の返済も軽くなります。ロイヤリティは売上の4%(3年目以降2%、独立後0%)と売上連動のため、売上が落ちる月は負担額も自動的に小さくなります。
閑散期に必要なのは、売上を無理に伸ばすことよりも「落ちても耐えられる構造」です。
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