経営ノウハウ 損益分岐点 2026年版 2026年9月1日

うなぎ屋の損益分岐点
月いくら売れば黒字になるのか計算する【2026年版】

開業前に必ず出しておくべき数字が損益分岐点(黒字と赤字の境目になる売上)です。「月にいくら売れば生活できるのか」が分からないまま開業すると、目標のない経営になります。うなぎ屋は原価率が高い業態とされるため、一般的な飲食店の感覚で計算すると必要売上を大きく見誤ります。本記事では、損益分岐点の計算方法と、その数字を下げるための具体策を解説します。

損益分岐点とは何か

損益分岐点とは、売上と費用がちょうど等しくなる売上高のことです。この金額を超えれば黒字、下回れば赤字になります。

なぜ開業前に計算すべきなのか

損益分岐点が分かっていれば、「今月はあと何万円売れば赤字にならないか」が日々判断できます。逆にこの数字を持たないまま営業すると、月末に通帳を見て初めて赤字に気づくという状態になります。

計算に必要な3つの要素

計算式

損益分岐点売上 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)
たとえば固定費が月50万円、変動費率(原価率)が40%なら、50 ÷ (1 − 0.4) = 約83.3万円が損益分岐点になります。

うなぎ屋で計算するときの注意点

注意1:原価率を低く見積もらない

うなぎの原価率は、一般に飲食業の目安とされる30%前後より高くなるとされています。ここを楽観的に見積もると、損益分岐点を実際より低く算出してしまい、計画全体が狂います。

仮に固定費50万円で計算すると、原価率の違いで必要売上は次のように変わります。

原価率損益分岐点売上(固定費50万円の場合)
30%約71.4万円
35%約76.9万円
40%約83.3万円
45%約90.9万円

原価率が5ポイント違うだけで、必要な売上は数万円単位で変わります。うなぎのように仕入れ値が変動しやすい食材では、保守的な前提で計算しておくべきです。

注意2:借入返済を固定費に入れる

会計上の損益計算では、借入の元本返済は費用になりません。しかし実際には毎月現金が出ていきます。生活していけるかを判断する目的であれば、返済額も固定費に含めて計算してください。

注意3:自分の生活費を忘れない

個人事業主の場合、自分の生活費は給料として計上されません。「黒字だが生活できない」という状態を避けるため、必要な生活費も加えた「目標売上」を別に出しておくべきです。

具体的な計算手順

ステップ1:固定費を洗い出す

ステップ2:変動費率(原価率)を決める

仕入れ価格と販売価格から算出します。うなぎ本体だけでなく、ドリンクやサイドメニューを含めた加重平均で考えるのが実務的です。メニュー設計の詳細はうなぎ屋のメニュー構成と価格設計をご覧ください。

ステップ3:計算して、客数に落とす

損益分岐点売上が出たら、客単価で割って必要客数を求めます。ここまで落とし込むと、目標が現実的な行動につながります。

例:客単価3,000円の場合

損益分岐点売上が83.3万円なら、必要客数は約278人/月。営業日数が25日なら1日あたり約11人です。この数字が「達成できそうか」を判断することが、事業計画の本質です。

必要売上を具体的な数字で確認する

猫家FCの収支モデルでは、想定売上・原価・固定費から利益までを数字で確認できます。
ご自身の計画と比較する材料としてご覧ください。

損益分岐点を下げる3つの方法

計算した結果、必要売上が高すぎると感じたら、分岐点そのものを下げることを考えます。方法は3つしかありません。

方法1:固定費を減らす(最も効果が大きい)

計算式の分子が小さくなるため、直接的に分岐点が下がります。家賃の安い物件、少人数運営、借入額を抑えるといった手段が該当します。

方法2:原価率を下げる

分母が大きくなるため分岐点が下がります。仕入れ条件の改善、ロス削減、価格設定の見直しが該当します。ただしうなぎは仕入れ値が変動しやすく、個人の努力だけで大きく下げるのは難しい領域です。

方法3:客単価を上げる

売上そのものが上がるため、必要客数が減ります。セットメニューや贈答商品の導入が該当します。

優先順位

最も確実なのは「固定費を減らす」です。原価率は外部要因に左右され、客単価は客の反応次第ですが、固定費は開業時の設計でコントロールできます。

猫家FCの収支の考え方

猫家FCは、損益分岐点を低く抑えるという発想で設計されたテイクアウト専門のうなぎフランチャイズです。

固定費を構造的に軽くする

客席を持たないテイクアウト専門のため、広い店舗や接客人員が不要。家賃と人件費という2大固定費を抑えられる設計です。固定費が軽ければ、損益分岐点も低くなります。

初期投資350万円で返済負担を抑える

初期投資が小さければ借入も小さくなり、毎月の返済という固定費も軽くなります。猫家FCの初期投資は350万円からです。

ロイヤリティは売上の4%

猫家FCのロイヤリティは売上の4%(3年目以降は2%、独立後は0%)です。売上に連動するため、売上が小さい立ち上がり期の負担が過大になりにくい設計です。

収支モデルで事前に確認できる

加盟資料では、想定売上・原価・固定費・利益までを数字で確認できます。開業前に損益分岐点を把握したうえで判断していただけます。

まずは、あなたの地域で出店できるか確認しませんか?

猫家FCは地域1店舗限定
気になる地域の空き状況は、早い者勝ちです。まずはお気軽にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

損益分岐点の計算式を教えてください。
損益分岐点売上 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)です。固定費が月50万円、変動費率(原価率)が40%なら、50 ÷ (1 − 0.4) = 約83.3万円になります。この金額を超えれば黒字、下回れば赤字です。
うなぎ屋は原価率を何%で計算すべきですか?
うなぎの原価率は飲食業の目安とされる30%前後より高くなるとされています。仕入れ値が変動しやすい食材のため、楽観的な数字ではなく保守的な前提で計算しておくことをおすすめします。実際の数字は仕入れ条件と価格設定によって変わります。
借入の返済は固定費に含めるべきですか?
会計上の損益計算では元本返済は費用になりませんが、実際には毎月現金が出ていきます。生活していけるかを判断する目的であれば、返済額も含めて計算すべきです。個人事業主の場合は自分の生活費も別途加えてください。
損益分岐点を下げるには何が一番効きますか?
固定費を減らすことです。原価率は仕入れ相場という外部要因に左右され、客単価は客の反応次第ですが、固定費は開業時の設計で自分でコントロールできます。家賃の安い物件、少人数運営、借入額の抑制が具体策です。
計算した必要売上が高すぎる場合はどうすればいいですか?
業態や規模の設計そのものを見直すタイミングです。売上目標を無理に高くするのではなく、固定費の軽い業態を選ぶことで分岐点を下げるほうが現実的です。テイクアウト専門・小規模モデルはこの考え方に沿った選択肢の一つです。