テイクアウト・デリバリーの食品表示とアレルギー表示
店で詰める場合と作り置きの違い【2026年版】
この記事の結論
- 注文を受けてから容器に詰めて渡すなら表示義務はありません。作り置きを容器包装で売るなら、名称やアレルゲンなどの表示が必要です。
- 表示が義務の特定原材料は、2026年4月にカシューナッツが加わり9品目になりました。経過措置は2028年3月までです。
- 表示義務がない売り方でも、アレルゲン・消費期限・保存方法は、口頭やシールでお客さまに確実に伝えます。
テイクアウトやデリバリーを始めると、「容器にラベルは必要?」「アレルギーの表示はどこまで?」という疑問が出てきます。答えは、容器包装に入れて売るか、どこでつくって、だれが売るかで変わります。本記事では、食品表示法にもとづく食品表示基準と、消費者庁・厚生労働省・自治体の案内をもとに、売り方ごとの表示の違い、2026年4月に変わったアレルギー表示、外食・中食での情報の伝え方、消費期限、うなぎの原産地の考え方を整理します。
目次
1. 表示が必要かは「容器包装」と「どこでつくったか」で決まる 2. アレルギー表示:特定原材料は9品目に 3. 外食・中食でのアレルギー情報の伝え方 4. 消費期限と保存方法の決め方 5. 原産地の表示:うなぎの場合 6. 猫家FCの場合 7. よくある質問(FAQ)表示が必要かは「容器包装」と「どこでつくったか」で決まる
テイクアウトやデリバリーで食品表示が必要かどうかは、容器包装に入れて売るかと、どこでつくって、だれが売るかで決まります。食品表示基準は、店内で食べてもらう場合には(生食用牛肉の注意の表示を除いて)適用されません。また消費者庁の案内では、お客さまの注文を受けてからその場で容器に詰めて売る場合は、容器包装に入れられた食品の販売にあたらず、表示は必要ないとしています。
| 売り方 | 食品表示基準の表示 | あわせて気をつけること |
|---|---|---|
| 店内で食べてもらう・出前 | 対象外(設備を設けて飲食させる場合) | アレルゲンなどの情報は自主的に伝える |
| 注文を受けてから容器に詰めて渡す(テイクアウト・デリバリー) | 不要 | アレルゲン、消費期限(時間まで)、保存方法などを確実に伝える |
| 対面販売で、混む時間に備えて、その日の販売見込みの分だけ先に容器に詰めておく | 不要(注文を受けて詰めるのと同じ扱い) | 上と同じ |
| 作り置きして容器包装に入れ、同じ店で売る | 一部を省略できる(原材料名、内容量、栄養成分、原料原産地名など)。名称、アレルゲン、添加物、消費期限、保存方法、製造者などは必要 | 消費期限は根拠をもって決める |
| 別の場所でつくって運んで売る・ほかのお店に卸す | 原材料名や原料原産地名もふくめ、加工食品の表示が必要 | 栄養成分表示も必要な場合がある |
※消費者庁「食品表示基準Q&A」別添 弁当・惣菜に係る表示、「加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック」(令和8年4月)、大阪市「飲食店でテイクアウトやデリバリーをはじめられる営業者の方へ」をもとに作成。通信販売など、表にない売り方を始めるときは、保健所に相談してください。
同じ店で作り置きを売るときの表示
お店の中や同じ敷地の施設で弁当や惣菜をつくり、容器包装に入れてその店で売る場合は、つくった人がお客さまに直接説明できることから、原材料名、内容量、栄養成分、原料原産地名など一部の表示は省略できます(食品表示基準第5条)。ただし大阪市の案内では、この場合も名称、アレルゲン、添加物、消費期限、保存の方法、製造所の所在地と製造者の氏名などが必要としています。
別の場所でつくる・仕入れて小分けする場合
別の場所にある調理施設でつくったものを運んで売る場合や、ほかのお店に卸す場合は、つくった人がお客さまに直接説明できないため、名称、原材料名、添加物、内容量、消費期限、保存方法、食品関連事業者の氏名と住所、原料原産地名などの表示が必要です。また消費者庁のQ&Aでは、仕入れた加工品を小分けして包装し直すだけの場合は、お店で調理したことにはならず、原料原産地をふくめた表示が必要としています。栄養成分表示は、消費税の納税を免除されている事業者が売るものなどは省略できます。
アレルギー表示:特定原材料は9品目に
アレルギー表示で表示が義務になっている「特定原材料」は、2026年4月1日にカシューナッツが加わり、9品目になりました。えび、カシューナッツ、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)です。ほかに、表示がすすめられている「特定原材料に準ずるもの」が20品目あります。
| 区分 | 品目 | 表示 |
|---|---|---|
| 特定原材料(9品目) | えび、カシューナッツ、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ) | 義務(食品表示基準) |
| 特定原材料に準ずるもの(20品目) | アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、ピスタチオ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン | 推奨(通知) |
※消費者庁「加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック」(令和8年4月)。容器包装に入れられた加工食品が対象です。
2024年から2026年の主な変更
- 2026年4月1日:カシューナッツを特定原材料に追加。2028年(令和10年)3月31日までに製造・加工・輸入されたものは、改正前の表示でもよい経過措置があります
- 2026年4月1日:ピスタチオを特定原材料に準ずるものに追加
- 2024年3月:マカダミアナッツを特定原材料に準ずるものに追加し、まつたけを削除
- 2023年3月:くるみを特定原材料に追加(経過措置は2025年3月31日まで)
消費者庁は、経過措置の期間があっても、できるだけ早く表示するよう事業者への周知を自治体に求めています。たれやソースなどの調味料にも注意が必要です。たとえば消費者庁の弁当の表示例では、しょうゆを「大豆、小麦」を含む原材料として扱っています。使っている調味料の原材料まで確かめて、アレルゲンを洗い出しましょう。
省略できない・書いてはいけない表示
容器包装の表示できる面積が30平方センチメートル以下でも、アレルギー表示は省略できません。弁当で原材料を「おかず」とまとめて書く方法を使う場合も、アレルゲンと添加物の表示は省略できません。また、器具や設備を通じた混入の可能性があるときは、「本品製造工場では○○を含む製品を生産しています」のような注意の呼びかけは望ましいとされていますが、「入っているかもしれません」「入っている場合があります」のような可能性表示は認められていません。
テイクアウトも取り入れたうなぎ屋を検討中の方へ
猫家FCは加盟金150万円(保証金込み)、ロイヤリティ売上の4%(最初の3店舗は3%)。
物件・設備費は別途です。加盟条件を確かめたうえで、ご検討ください。
外食・中食でのアレルギー情報の伝え方
表示義務がない売り方(店内での食事や、注文を受けて詰めるテイクアウト・デリバリー)でも、アレルギーのあるお客さまが安全に選べるよう、情報を伝えることが大切です。消費者庁のハンドブックは、レストランのように表示義務がかからない場合でも、メニューやウェブサイトで特定原材料などを示したり、スタッフの研修を行ったりして、健康被害を防ぐ取り組みをするよう呼びかけています。
販売のときに伝えること
大阪市の案内では、テイクアウトやデリバリーで販売するときに、アレルゲン、消費期限(時間まで)、保存方法などの情報をお客さまに確実に伝えるよう求めています。厚生労働省も、持ち帰りや宅配では調理してから食べるまでの時間が長くなるため、早めに食べるよう口頭やシールで伝えることを求めています。デリバリーサービスの商品ページにも、アレルゲンの情報を載せておくと伝わりやすくなります。出店の流れは飲食店がUber Eats・出前館に出店する流れで解説しています。
お店で用意しておきたいもの
- メニューごとに、特定原材料と特定原材料に準ずるものの使用の有無をまとめた一覧
- 調味料や仕入れ品の原材料がわかる資料(規格書やラベル)。仕入れ先が変わったら一覧も見直す
- お客さまに聞かれたときに答える人と、答え方(わからないときは「わからない」と伝える)
- 共用の器具や揚げ油などから混入するおそれがあるメニューの把握
消費者庁のハンドブックでは、アレルギーの専門医や業界団体、患者団体などの検討会がまとめた「外食・中食におけるアレルゲン情報の提供に向けた手引き」も紹介されています。また消費者庁は2026年9月30日から、外食・中食事業者を対象に、食物アレルギーの情報提供の実態を調べるアンケートを行っています(回答の締め切りは2026年10月29日)。今後の取り組みの動きにも目を向けておきましょう。
消費期限と保存方法の決め方
弁当や惣菜のように品質が早く落ちる食品には「消費期限」を、比較的落ちにくい食品には「賞味期限」を表示します。期限は、表示に責任を持つ事業者が、科学的・合理的な根拠にもとづいて自分で決めるものです。消費者庁の「食品期限表示の設定のためのガイドライン」(令和7年3月)に考え方がまとめられています。
消費期限と賞味期限の違い
食品表示基準では、消費期限は「定められた方法で保存した場合に、腐敗などで安全性を欠くおそれがないと認められる期限」、賞味期限は「期待されるすべての品質が十分に保たれると認められる期限」と定めています。ガイドラインでは、消費期限は微生物試験など安全性の試験の結果を優先して決めるものとしています。期限表示が始まったころの「5日」で消費期限と賞味期限を分ける考え方は、いまは推奨されていません。どちらの期限も、開封する前の状態で、表示された方法で保存した場合の期限です。
時間まで書く・温度を守る
消費者庁のQ&Aでは、弁当の消費期限は年月日の表示が義務ですが、品質が特に早く落ちるものは必要に応じて時間まで表示することが望ましいとしています。保存方法は「10℃以下で保存」のように具体的に書きます。厚生労働省は、調理した食品は10℃以下か65℃以上で保ち、食中毒菌がふえやすい20〜50℃に置く時間をできるだけ短くするよう呼びかけています。温度と記録の管理はうなぎ屋の衛生管理とHACCP対応、持ち帰りの許可や準備はテイクアウト開業に必要な許可と準備もあわせてご覧ください。
原産地の表示:うなぎの場合
お店で調理して、その店で売るうなぎ料理には、原料原産地の表示義務はありません。一方で、別の場所でつくったうなぎの蒲焼きや白焼き(うなぎ加工品)を容器包装に入れて売る場合は、うなぎの原産地の表示が必要です。表示義務がない場合も、原産地を伝えるなら、根拠となる資料をそろえておくことが大切です。
容器包装のうなぎ加工品は「うなぎ」の原産地
2017年9月から、輸入品を除くすべての加工食品に原料原産地の表示が義務になりました(経過措置は2022年3月まで)。原則は、重さの割合がいちばん多い原材料が対象ですが、うなぎ加工品(うなぎを開いて焼いたり蒸したりしたもの、調味液を付けて焼いたもの。細かく切ったものを除く)は個別のルールで、うなぎの原産地を表示します。国産なら「国産」、輸入なら原産国名を書きます。国産の場合は、「国産」の代わりに、水域名や、主たる養殖場が属する都道府県名などを書くこともできます。お店で調理してその店で売る場合(インストア加工)は、原料原産地の表示は要りません。
養殖うなぎの原産地は「いちばん長く育った場所」
生鮮の養殖水産物の原産地は、複数の場所で育てた場合、育てた期間がいちばん長い場所とするのが基本の考え方です(消費者庁のQ&A)。そのため、稚魚を輸入して国内でいちばん長く育てたうなぎは「国産」と表示できます。くわしくは国産うなぎの特徴と選び方をご覧ください。
外食・中食で原産地を伝えるとき
外食・中食の業界団体などの検討会がまとめ、農林水産省のサイトで紹介されている「外食・中食における原料原産地情報提供ガイドライン」(平成31年3月)では、外食や中食は表示義務の対象ではないものの、メニュー名に使う原材料や主な原材料の原産地を、自主的に伝えることをすすめています。事実と違う表示で実際よりよく見せると景品表示法の問題になるため、仕入れの伝票や規格書など、原産地を説明できる資料を保管するよう求めています。
猫家FCの場合
猫家は、千葉県四街道市にある関東風(蒸してから焼く)のうなぎ屋です。店内でのご提供に加えて、テイクアウトとデリバリーサービス(Uber Eats・出前館など)も取り入れているので、席数が少ない小さなお店でも売上を確保しやすい形です。
猫家FCでは、うなぎ屋に必要なことを研修とマニュアルでお教えし、うなぎの仕入れは本部が担います。加盟金は150万円(保証金込み)で、物件・設備費は別途かかります。ロイヤリティは売上の4%(最初の3店舗はモデルケースとして3%)です。値段はお店ごとに自分で決められます。加盟の条件は猫家FCのよくある質問にまとめています。
まずは、お気軽にご相談ください
猫家FCは自分のうなぎ屋を繁盛させたい方を募集しています。
加盟条件について、まずはお気軽にご相談ください。