飲食店がUber Eats・出前館に出店する流れ
必要なもの・手数料・2社の違い【2026年版】
この記事の結論
- 出店の流れは、公式サイトから申し込み→営業許可証やメニューの提出→契約→タブレットの準備→店舗ページの確認→営業開始、の順です。
- 配達を任せる形の手数料は、2026年10月時点の公式表記で2社とも35%、自分で配達する形なら10〜15%です(出前館はどちらの形でも、キャッシュレス決済の注文に別途決済手数料)。
- 手数料と容器代を引いた手残りから、価格とメニューを決めます。高単価のうなぎは相性がよい一方、温度と見た目の管理が大切です。
Uber Eatsや出前館に出店すると、席数に関係なく、お店の料理を近くのお客さまに届けられます。ただし、営業許可証やメニューの準備、配達方法の選択、手数料をふまえた価格づくりなど、始める前に決めることがいくつかあります。本記事では、申し込みから営業開始までの流れと必要なもの、2社の違いを、2026年10月時点の各社公式サイトの情報をもとに整理します。
目次
1. 出店から営業開始までの流れ 2. 出店に必要なもの 3. 手数料の考え方とUber Eats・出前館の違い 4. デリバリーで利益を残す価格・メニュー・容器 5. うなぎなど高単価メニューとの相性と注意点 6. 猫家FCの場合 7. よくある質問(FAQ)出店から営業開始までの流れ
Uber Eats・出前館とも、出店の流れは大きく①公式サイトから申し込む、②営業許可証やメニューなどの情報を出す、③契約する、④注文を受けるタブレットを用意する、⑤店舗ページを確かめて営業を始める、の5段階です。順番や呼び方は2社で少しちがいますが、やることはほぼ同じです。
デリバリーを取り入れるメリットや、店内・テイクアウトとの組み合わせ方はうなぎ屋のデリバリー活用で解説しています。本記事では、出店の手続きと流れを中心にまとめます。
Uber Eatsの場合
加盟店向けサイトの登録フォームに、店舗名や所在地、店舗数、1週間あたりの注文数の見込みなどを入力します。Uber側の担当者が、配達エリアの中にあるか、営業許可のある店舗か、などの要件に照らして確認します。公式のよくある質問では、すべての申請が通るわけではないと案内されています。
ヘルプセンターの案内(自分で申し込む「セルフ・サイン・アップ」の場合)では、登録フォームの入力のあと、メニューの提出、契約書の送付、営業許可証の提出と進みます。契約後は、管理画面(Uber Eatsマネージャー)へのログイン、銀行口座と請求書の設定、メニューの確認、営業開始前の最終確認フォームへの回答を行い、予定日になるとアカウントが有効になります。契約締結から営業開始までは最短7営業日と案内されています(2026年10月時点)。
出前館の場合
加盟店募集サイトから申し込み、電子契約で契約を結びます。店舗の基本データ、メニュー情報、商品写真や店舗ロゴを入力し、申し込みのタイミングで注文を受けるタブレットにアプリを入れてログインします。完成した店舗ページがメールで届くので、内容を確かめます。公式サイトでは、この流れを3つのステップで案内しています。
申し込みフォームの送信後、3営業日以内に担当者から連絡があると案内されています。営業開始までの日数は、申し込みの際に確かめておきましょう。オープン後は、2週間ほどを目安にサポートチームから連絡があると案内されています。
最初に「だれが配達するか」を決める
配達の方法は、サービス側の配達員に任せる形(Uber Eatsの「Uber配達パートナー」、出前館の「配達代行」)と、自分のお店のスタッフが届ける形(自社配達)があります。どちらを選ぶかで、手数料も準備するものも変わります。
出店に必要なもの
いちばん大切なのは、保健所の飲食店営業許可(営業許可証)です。2社とも営業許可のある店舗であることが前提です。ほかに、メニュー表と商品写真、店舗の基本情報、入金先の銀行口座、注文を受けるタブレットを用意します。
| 用意するもの | 内容 | 公式サイトで案内されている点 |
|---|---|---|
| 営業許可証 | 保健所の飲食店営業許可 | 2社とも提出・確認がある。出前館の配達代行では、許可証の所在地と商品を渡す場所が同じである必要がある |
| メニュー表・商品写真 | 商品名・価格・説明・写真 | 出前館は、ドリンクを除いて10商品以上を写真つきで載せるよう案内 |
| 店舗の基本情報 | 店名・所在地・営業時間など | 出前館は店舗ロゴの画像も用意する |
| 銀行口座 | 売上の入金先 | Uber Eatsは、口座と請求書の設定が終わらないと営業を始められない |
| タブレット | 注文を受ける端末 | 出前館はiPad・Androidに対応し、スマートフォンでの利用は不可。レンタルもある |
| そのほか | 配達エリア・酒類販売業免許 | 出前館は、自社配達なら配達エリア、お酒を売るなら酒類販売業免許も出す |
これから開業する方は「許可を取ってから申し込む」
これからお店を開く方は、順番に注意してください。出前館のよくある質問では、オープン予定でまだ営業許可証がない場合、申し込みは原則できないと案内されています。Uber Eatsも、登録の前に地域の許認可を取ることを求めています。物件の契約、内装工事、保健所の検査と営業許可の取得を終えてから申し込む流れになります。開業に必要な届出の全体は飲食店開業に必要な届出・許可の一覧をご覧ください。
営業中のお店も「許可の範囲」を確かめる
店内の料理を配達する場合でも、扱う商品や売り方によっては、別の許可や表示が必要になることがあります。東京都の保健所の資料でも、テイクアウト・デリバリーを始める前に営業許可を確かめ、保健所へ相談するよう呼びかけています。持ち帰りの販売もあわせて始めるときは、テイクアウト開業に必要な許可と準備も参考になります。
手数料の考え方とUber Eats・出前館の違い
手数料は、配達をサービスに任せるか、自分のお店で届けるかで大きく変わります。2026年10月時点の公式サイトの表記では、配達を任せる形はUber Eatsが35%、出前館がサービス手数料10%と配達代行手数料25%の合計35%(税抜の商品代金に対して)です。出前館は、キャッシュレス決済の注文に別途、決済手数料がかかります。
Uber Eatsの手数料
料金ページでは、Uberの配達パートナーが届ける場合35%、自分のお店のスタッフが届ける「セルフ配達」15%、お客さまがお店まで取りに来る「お持ち帰り」12%と表示されています。手数料はプランの選び方で決まる仕組みです。料金ページに載っているのは手数料率なので、手数料がどの金額にかかるか、初期費用や端末の扱いはどうなるかは、申し込みの際に確かめましょう。
出前館の手数料
出店費用のページでは、初期制作費用と月額運営費用は0円(一部有料となる場合あり)で、使った分だけかかる「従量課金」と案内されています。配達代行を使う場合はサービス手数料10%と配達代行手数料25%、自社配達の場合はサービス手数料10%(どちらも商品代金・税抜に対して)です。どちらの形でも、キャッシュレス決済の注文には注文金額(税込)の〜3%の決済手数料がかかります。タブレットのレンタルは月額2,000円(税抜)です。
広告などの有料の追加機能を使えば、その分の費用もかかります。売上に比例してかかる費用の考え方はうなぎ屋のキャッシュレス決済と手数料でも解説しています。
2社の違いを比べる
| 項目 | Uber Eats | 出前館 |
|---|---|---|
| 申し込み | 登録フォームに店舗名・所在地・店舗数・注文数の見込みなどを入力 | 加盟店募集サイトから申し込み、電子契約 |
| 主な提出物 | メニュー、営業許可証、銀行口座の設定 | 店舗基本情報・店舗ロゴ・メニュー表・メニュー画像・営業許可証 |
| 配達の方法 | 配達パートナー/セルフ配達/お持ち帰り | 配達代行/自社配達(2つの併用は原則不可) |
| 手数料(公式の表記) | 35%/15%/12% | 配達代行は10%+25%、自社配達は10%(商品代金・税抜)。ほかに決済手数料〜3% |
| 初期費用・月額 | 料金ページは手数料率を掲載(初期費用などは申し込み時に確認) | 初期制作費用・月額運営費用0円(一部有料の場合あり) |
| 注文を受ける端末 | 店舗のタブレット(注文管理ツール)、またはレジのシステム(POS)と連携 | タブレット(iPad・Android)。スマートフォンは不可 |
| 入金 | 毎週、銀行口座へ | 月末締めで、月ごとに精算 |
| 営業開始までの目安 | 契約締結から最短7営業日 | 申し込み時に確認(フォーム送信後3営業日以内に担当者から連絡) |
※2026年10月時点の各社公式サイト(加盟店向けページ・ヘルプセンター)の表記です。手数料や条件は、プラン・地域・キャンペーンで変わるため、最新は各社の公式サイトで確認してください。
どちらが向いているかは、お店が配達エリアに入っているか、自分のお店で配達できる人手があるかで変わります。2社に出す場合、出前館は注文を受けるアプリをほかのサービスと同じ端末で使うのは控えるよう案内しているので、タブレットは分けて用意しましょう。
デリバリーも取り入れたうなぎ屋を検討中の方へ
猫家FCは加盟金150万円(保証金込み)、ロイヤリティ売上の4%(最初の3店舗は3%)。
物件・設備費は別途です。加盟条件を確かめたうえで、ご検討ください。
デリバリーで利益を残す価格・メニュー・容器
利益を残すには、手数料と容器代を引いたあとに残る金額から逆算して、デリバリー用の価格とメニューを決めます。売上ではなく「1件あたりに手元に残る金額」で考えるのがコツです。
1件あたりの手残りを計算する
たとえば税抜3,000円の商品が1つ売れたとします。手数料率35%なら1,050円、容器と袋で仮に100円、材料費を仮に売価の4割とすると1,200円かかり、手元に残るのは650円です。店内で出せば手数料も容器代もかからないので、同じ商品でも残る金額は大きく変わります。
| 項目 | 金額(計算の例・仮の数字) |
|---|---|
| 商品代金(税抜) | 3,000円 |
| 手数料(35%として計算) | −1,050円 |
| 容器・袋など(仮) | −100円 |
| 材料費(仮に売価の4割) | −1,200円 |
| 残る金額 | 650円 |
※計算の例です。手数料がどの金額にかかるか(税抜か税込か、など)は、契約の内容で確かめてください。人件費や家賃はこの中に入っていません。
価格は「手残り」と「見え方」の両方で決める
手数料を織り込んで、デリバリー用に価格を変えるかどうかはお店の判断です。Uber Eatsも出前館も、メニューと価格は店舗の管理画面から登録・変更できます。ただし出前館の加盟店募集ページには、全メニューを店頭と同じ価格で出すことなどを条件にした新規出店向けのキャンペーンが載っているように、価格の付け方で使える条件が変わることがあります。店頭との差を大きくしすぎると、お客さまに不信感を持たれることもあります。価格帯の組み立て方はうなぎ屋のメニュー構成と価格設計も参考になります。
デリバリー向けのメニューに絞る
店内のメニューをすべて出す必要はありません。時間がたっても品質が落ちにくく、容器に詰めやすく、手残りを確保できるものに絞ります。厚生労働省も、テイクアウトやデリバリーでは、生ものを避けるなど向いたメニューを選ぶこと、お店の規模や調理能力に見合った提供数にすることを求めています。なお出前館はドリンクを除いて10商品以上の掲載を求めているので、品数の少ないお店は、量のちがいやサイドメニューで品数をそろえます。
容器は「温度・汁もれ・見た目」で選ぶ
容器は、温度を保てるか、汁がもれないか、ふたを開けたときの見た目が崩れないかで選びます。Uber Eatsは配送の衛生ガイドラインで、容器にきちんと封をし、必要に応じてテープを強めに貼るなど、異物が入るのを防ぐ取り組みを呼びかけています。容器代は1件ごとにかかる費用なので、必ず価格に織り込みましょう。
うなぎなど高単価メニューとの相性と注意点
うなぎのような高単価メニューは、1件あたりの売上が大きいので、デリバリーと相性のよい面があります。ただし、手数料は率でかかるので、払う金額も大きくなります。率だけでなく1件あたりの金額で見て、デリバリーでも十分に残るかを確かめましょう。また見た目と温度が価値を左右するので、品質を保つ工夫と、注文が重なったときの備えが欠かせません。
見た目と温度を守る
うな重は、ご飯にタレがしみ込みすぎたり、ふたの裏に水滴がついたりすると、見た目と食感が変わります。タレの量やかけ方、ご飯とうなぎの詰め方を工夫し、届いたときにおいしく見える形を試してから出しましょう。配達にかかる時間も考えて、受け付ける範囲を決めることが大切です。
食中毒を防ぐ温度管理
厚生労働省は、テイクアウトやデリバリーでは調理してから食べるまでの時間が長くなり、食中毒のリスクが高まるとして、調理した食品は10℃以下か65℃以上で保ち、食中毒菌がふえやすい20〜50℃に置く時間をできるだけ短くするよう呼びかけています。お客さまに早めに食べてもらうよう、口頭やシールで伝えることも求めています。また2021年6月からは、原則すべての食品等事業者に、HACCP(ハサップ:食中毒などの危険を見きわめて管理する衛生管理の方法)に沿った衛生管理が求められています。詳しくはうなぎ屋の衛生管理とHACCP対応をご覧ください。
アレルゲンなどの情報を伝える
東京都の保健所の資料では、アレルゲン、消費期限、保存方法など、お客さまの健康を守るための情報を確実に伝えるよう求めています。売り方によっては、食品表示法にもとづく表示が必要になる場合もあります。Uber Eatsの衛生ガイドラインも、できるかぎり適切なアレルゲン情報を出すよう呼びかけています。
注文が重なる日に備える
土用の丑の日のように注文が集中する日は、店内・テイクアウト・デリバリーの注文が重なり、提供が遅れがちです。Uber Eatsでは、お客さまが最大7日前から注文を予約できると案内されています。予約の受け方や、品切れ設定・営業時間の変更のしかたを前もって確かめ、調理できる量を超えないように受け付けましょう。
入金のタイミングと契約を確かめる
入金は、Uber Eatsが毎週、出前館が月末締めの月ごとの精算と、サイクルがちがいます。開業したばかりのお店は、仕入れの支払いと入金の時期のずれに気をつけましょう。契約期間や解約の条件も、契約前に確かめておきます。
猫家FCの場合
猫家は、千葉県四街道市にある関東風(蒸してから焼く)のうなぎ屋です。店内でのご提供に加えて、テイクアウトとデリバリーサービス(Uber Eats・出前館など)も取り入れているので、席数が少ない小さなお店でも売上を確保しやすくなっています。
猫家FCの加盟金は150万円(保証金込み)で、物件・設備費は別途です。ロイヤリティは売上の4%(最初の3店舗はモデルケースとして3%)です。うなぎ屋に必要なことは研修とマニュアルでお教えし、うなぎの仕入れは本部が担います。値段はお店ごとに自分で決められます。料理の経験がない方のほか、いまのお店にうなぎを取り入れたい方、業態を変えてリニューアルしたい方も対象です。いまのお店にうなぎを加える考え方はいまの飲食店にうなぎを加える方法、加盟の条件は猫家FCのよくある質問でも紹介しています。
まずは、お気軽にご相談ください
猫家FCは自分のうなぎ屋を繁盛させたい方を募集しています。
加盟条件について、まずはお気軽にご相談ください。